ベルリンでまた新たな楽しみが・・ コンチェルトハウス・オーケストラ,イヴァン・フィッシャー指揮@コンチェルトハウス大ホール

クルト・ザンデルリンクの生誕100周年のイヴェントのオープニングを飾ったのは,今シーズンから新たに音楽監督に就任したイヴァン・フィッシャー指揮によるコンチェルトハウス・オケの記念演奏会。ブラームスハイドンの主題による変奏曲,モーツァルトピアノ協奏曲変ホ長調ソリスト:Jonathan Biss)が前半,後半はリヒャルト・シュトラウスばらの騎士》よりワルツ,《ティル》,《サロメ》の七つの踊り。

新シェフのイヴァン・フィッシャー,ブタペシュト祝祭管弦楽団での活動がまず思い浮かぶが,切れのあるテンポのなかで,繊細なバランスとフレージングによる好演を聞かせてくれた。昨シーズンまでとは,弦の音の印象が特に大きく違う。こんなにアンサンブルとかバランス良かったっけ…。

地元の批評では、「官能性に欠ける」みたいな批判も出ていたが、そういった趣味上の、また様式上の批判を出せるまでにクオリティーが上がったことの裏返しかと。ヤノフスキ=ベルリン放送響と並んで楽しみが一つ増えた。