コペンハーゲン August Blom

一時帰国していたが、コペンハーゲン経由でベルリンに戻った。 10日程度で東京にいたのは4日ほど。その割にはいろいろな人と会えてありがたかったが、とんぼ帰りという感じはぬぐえない。 次は発表なども入れて、もう少しゆっくりしたい気もする。コペンハ…

年の瀬

昨日フンボルト大のコロキアムでの発表を終え、今年の授業は終了。 発表内容は映画『4億人』でのハンス・アイスラーによる映画音楽に関するもので、発展させて何らかの形で人の目に触れるものにしたい。アイスラーが初めて12音技法を映画音楽に用いた作品で…

タンホイザー@ドイチェ・オーパー・ベルリン、演出:Kirsten Harms、指揮:Constantin Trinks

豪華な歌手陣に惹かれ、原稿書きの合間にドイチェ・オーパーの《タンホイザー》を聞きに行く。 TannhäuserはPeter Seifert、Wolfram von EschenbachはChristian Gerhaherだった。期待に違わぬ好演で満足。 ネタばらしになってしまうが、Elisabeth/VenusはPet…

DVD 《今日から明日へ》@Teatro la Fenice、指揮:Eliahu Inbal、演出:Andreas Homoki

雪が積もったベルリンで、今学期2度目の風邪でダウン。不摂生には気をつけねば。外出して悪化させるのもなんなので、夜は購入してあったDVDを見る。Von Heute Auf Morgen [DVD] [Import]アーティスト: Schoenberg,Nigl,Geller,Inbal,Homoki出版社/メーカー: …

ドイチェ・オーパー100周年記念演奏会@ドイチェ・オーパー

ドイチェ・オーパー100周年記念コンサートに行く。Alberto Zeddaは、きびきびとした強奏から、大胆に歌い回す旋律まで、ロッシーニの魅力を最大限に引き出してくれた。 1月のTankrediで再びドイチェ・オーパーのプルトに立つようだ。聞き逃せない。登壇時も…

創造的な研究とは

ドイツでは今週が冬学期の学期初め。ベルリンのフンボルト大に留学して、諸事情による一学期間の帰国を挟み、通算で4学期目を迎えた。そろそろ慣れてきた…と言いたいところだが、未だにドイツ語も音楽学もまだまだ学ぶことばかり。日暮れて途遠しなどと言っ…

Musikfest とりあえずまとめ

ベルリンのMusikfestもほぼ終わりを迎えている。 今年はアメリカ特集で、アイヴズ、エリオット・カーターらアメリカ出身の作品に加え、シェーンベルク、アイスラー、ヴァレーズらアメリカへ亡命した作曲家の在米中の作品も聴ける機会が多かった。貴重。いく…

ベルリンでまた新たな楽しみが・・ コンチェルトハウス・オーケストラ,イヴァン・フィッシャー指揮@コンチェルトハウス大ホール

クルト・ザンデルリンクの生誕100周年のイヴェントのオープニングを飾ったのは,今シーズンから新たに音楽監督に就任したイヴァン・フィッシャー指揮によるコンチェルトハウス・オケの記念演奏会。ブラームスのハイドンの主題による変奏曲,モーツァルトピア…

Musikfest Berlin 2012

引越を終え、最近はベルリンのMusikfestに通っている。今年はケージ生誕100年を記念してアメリカ特集。オーケストラってこんな音するんだっけ…と改めて驚く日々。4日のコンセルトヘボウ/ヤンソンス(http://www.berlinerfestspiele.de/de/aktuell/festivals…

展示Der falsche Fritz@Potzdam Filmmuseum

開店休業中だったブログを唐突に再開します。ポツダムの映画博物館を訪問。 目当てはホワイエ展示の Kollision im Kino: Mime Misu und der Untergang der "Titanic"。 タイタニック号沈没の直後に作られた世界初のTitanic映画を監督したMime Misuに関する展…

”Diktatorengattinnen!" Pollesch@Volksbühne

「独裁者たちの妻たち」とでも訳すのだろうか。しゃべくり劇でノンネイティブにはなかなかきつかったが、周りの笑いのツボがゆるすぎないかと心配になるほど受けていた。東京で見たときも気になったのだが、プロンプターはいつもいるんでしょうかね(たぶん…

ベルリン到着

4月1日より再びベルリンへ。時差ぼけのなかStaatsoperで《ヴァルキューレ》。Guy Cassiersの演出には去年も唸ってしまったが、何度見ても非常に美しい。ただ、見直してみると第3幕のセットがやや安易に見える。これはジークフリートへの布石なのか否か。演奏…

今学期終了

とりあえず1月が終わった。新国立劇場の『高野聖』や、新潟の県民オペラ『てかがみ』などの公演に行けなかったのは心残りだが、 忙しい週末が二つ続いても体を壊さなくて良かった。頭のなかを整理するのに精いっぱいだが、すさまじく多くの刺激を受けた。 『…

発表します

すっかり遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。 今年の初詣は浅草だった。お香のおかげか、年明けからぐずついていた喉も回復傾向。オムライスと電気ブランうまし。今年最初の仕事です↓日時 2012年1月21日(土) 14:00〜 場所 早稲田キャンパス6…

アンサンブル・アダプター@ドイツ文化センター

あっというまに12月も半ば。今日は、ドイツ文化センターの催し「〈アンサンブル・アダプター/クラングネッツ来日企画2011〉日本とドイツ・新しい音楽の潮流」に顔を出してみる。Klangnetzはベルリンを中心に活動する作曲家団体で、ベルリンにいたときも幾つ…

ブラームス ヴァイオリン協奏曲、バルトーク《青ひげ公の城》、4響、デュトワ@NHKホール

上京した父と秋葉原で待ち合わせ。ヨドバシなどでスタックスなどのヘッドフォン(一つ20万円のものなど)を視聴して冷やかした後、NHKホールへ。バティアシュヴィリ演奏のブラームスのコンチェルトがなかなか良かった。管楽器のゴージャスなサウンドには、ア…

Jean-Louis Agobet@明治学院大学アートホール

アルバン・ベルク協会の特別例会を聞いてくる。フランスから来たJean-Louis Agobet(アゴベ)によるインタヴューと演奏会。演奏は、東京シンフォニエッタ。演奏の質がとても高く、複雑な構造と明晰な響きが同居する作品の魅力を良く引き出していた。プログラ…

『音楽文化新聞』復刻

洋楽文化史研究会に初参加。 有馬学さん、片山杜秀さん、戸ノ下達也さんの鼎談+藤岡由紀さんの演奏。 有馬学さんの、戦時中の朝鮮映画に関する発表がとても興味深かった。『兵隊さん』(1944年)という映画で、朝鮮に徴兵制を定着させるためのプロパガンダ…

ちゃんこ鍋

昨日、初めてメトロポリタン歌劇場のライブ・ビューイングを鑑賞。演目は《ジークフリート》。演出上、歌手の動きが少なかったのは撮影を意識してのことだろうか。カメラの動きがかえって目につく感じがする。小鳥役の歌手は舞台に上げず、アニメーションを…

季刊「アルテス」

久々に体調を崩していたが回復。買い物のメモ。Composers in the Movies: Studies in Musical Biography作者: John C. Tibbetts出版社/メーカー: Yale University Press発売日: 2005/06/10メディア: ハードカバー クリック: 2回この商品を含むブログを見るア…

作曲家 山田一雄

東京芸術大学の図書館で、没後20年を機に『山田一雄 自筆譜展』がひらかれている。その展示と関連した片山杜秀さんの講演「作曲家 山田一雄 マーラーと日本的なもののはざまで」を聞いてきた。山田が東京音楽学校に入学した31年の無調的な響きが支配的な歌曲…

発表します

11月5日、6日の日本音楽学会全国大会@東京大学駒場キャンパスで、フォーラム「映画音楽研究のアクチュアリティ」に参加します。 概要は以下の通りです。多くの方に参加していただき、ご意見をいただきたいです。お待ちしています。〈題目〉映画音楽研究のア…

《サロメ》@新国立劇場

同級生と新国立劇場《サロメ》へ。踊ってる時間と首にキスしてる時間が長い。 当日Z席→新宿のDisc Union→オペラ、という間にいろいろと喋ったのだが、またへこむぐらい刺激を受ける。原稿書きにも疲れて買ったばかりの《モーゼとアロン》DVDを見始めたが…

宮沢章夫『トータル・リビング 1986−2011』@にしすがも創造社

学校でたまたま留学中にもお世話になった後輩と再会。修論執筆中でかなり忙しそうだったが、いろいろお話を聞かせてもらって刺激になった。洋楽導入・教育に関する研究が東京音楽学校の周辺にとどまらず在野の部分まで厚みを持って広がっていくことを期待。 …

ヤノフスキ!

故あって、月曜、火曜と連日ヤノフスキ=ベルリン放送響を聴けるというこの上ない幸運。 英雄も、ブラームスの交響曲第3番も、とてもしなやかで瑞々しい。明日も、金曜日も東京でヤノフスキが振っていると思うとたまらないなぁ。ベルリンでは、一プログラム…

早稲田研究会

久々に研究会に参加。今年度の大阪の国際演劇学会のパネル参加報告を聴く。その後の打ち上げで話題になった、ヒンデミットのオペラ《行きと帰り》の動画を発見。画像が悪いのはご容赦を。 http://youtu.be/IRV4CrC65dA

勉強会

ベルリンでも一緒だった同級生とル・ヴェソン・ヴェールで久々に食事。時間を忘れてしゃべってしまった。いろいろがんばろ。夜は学科での勉強会。その準備で、前日に漁った動画をいくつか。こちらも楽しすぎて時間を忘れ、気づいたら朝になっていた…。ホモキ…

トロヴァトーレ@新国立劇場

バイエルンではなく新国立劇場へ。キャストは以下の通り。【レオノーラ】 タマール・イヴェーリ 【マンリーコ】 ヴァルテル・フラッカーロ 【ルーナ伯爵】 ヴィットリオ・ヴィテッリ 【アズチェーナ】アンドレア・ウルブリッヒ 【フェルランド】妻屋秀和 【…

焼肉

今日は、迷った挙句、一日引き籠って原稿とにらめっこ。ある意味贅沢な時間の使い方だ。夜は気晴らしに近所の友人と焼き肉。「食道園」は外観は地味だが絶品。牛のささみは初めて食べたが、美味しかった。 思い出し笑いしそうなほどの美味しいものを食べたの…

アジア・オーケストラ・ウィーク「クライストチャーチ交響楽団」@オ

クリス・クリー・ブラウン《アイススケープ》(2003) ラフマニノフ《ピアノ協奏曲第3番 ニ短調》 エイノユハニ・ラウタヴァーラ《交響曲第7番「光の天使」》(1994)ラフマニノフ→ラウタヴァーラと続くと、確かに系譜を示すという点では良いのだけど、一晩…