Purcell: Funeral Music of Queen Mary, Mahler:5.Symphonie, Berli

ラトル-ベルリン・フィルマーラーチクルス、第5番はパーセルの《女王マリーのための葬送音楽》とのカップリング。《復活》はシェーンベルクの《ワルシャワの生き残り》、第3番はブラームスとヴォルフの歌曲、第4番はストラビンスキーの《アゴン》(第1番は聴けなかったがラフマニノフの《シンフォニック・ダンス》)。マーラーのシンフォニーの源泉と支流を1つずつ耳で納得させてくれるようなプログラムの冴え。

コンサートマイスターは第4番に続き樫本大進だった。9月に聞き始めた当初は、もっぱらソロ用コンマスという感じだったが、ヴァイオリンパートには大分なじんだのではなかろうか。管楽器や弦他パートとのアンサンブルなどは、他の2人のコンマスの時に比べると安定感に欠ける気はするが。ちなみに第3楽章ではホルンのトップを指揮台脇でソリストとして吹かせていた。

2月の第4番では、1楽章など縦のリズムが流れないようにかなり神経質にやっていたのだが、第5番は感情の流れを最優先という印象(特に第1楽章、第2楽章など)。その割には、ためにためた第3番の緩徐楽章などに比べると、今日の4楽章・アダージェットはわりとさらっとやっていた。第5楽章は、あの勢いでやるとどうしてもアンサンブルが危ない感じになってしまうがそのぎりぎりのところが良いのだろうか。ぴったりあってても気持ち悪い気はするが、パーセルと並べられるとどうしても気になる。とはいえフィナーレへ向かう音のうねりには圧倒されてしまった。熱演だった。

バーンスタインのリハDVDを思い出してしまった。歌手と喧嘩している《大地の歌》のプローべなどは必見かと。